お気楽☆建築士の住宅問答 blog

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石膏ボード裏の木下地を自分で探し出してみました

壁にビスを打つ為に石膏ボード壁の木下地を自分でさがせますか。

最近の住宅の洋室などは柱を石膏ボードで隠した「大壁」に壁クロスを貼って仕上げる事が多くなっています。壁に使う石膏ボードは厚み12.5mmもあるのですが材質がもろくビスがうまく効きません。

ちなみに壁の下地が石膏ボードかどうかの判断はビスを打った時にビスに白い粉が付くようならそれは石膏ボードです。

石膏ボード壁にビスなどで物を固定する場合は、ボード壁を受けている木製の壁下地に留める必要があります。石膏ボードにボードアンカーなどで補強してビスを留める事も出来ますがあまり重量のある物の支持には使わない方が無難です。

石膏ボード壁は右の写真のように柱・間柱(まばしら)・胴縁(どうぶち)で組まれた下地に固定されています。

最近ではコスト削減の為に胴縁を使わず、柱と間柱に直接に石膏ボードを打ち付ける場合も多い様です。

柱や間柱は一定のピッチで入っている事が多く柱は概ね91cm~100cmピッチで、間柱は柱と柱の間の長さを半分に割った位置、又は3つに割った位置にある事が多く大体の位置は予想できます。また、胴縁も30cm~45cmごとの高さに設置されている事が多いようです。

壁側から見た場合の見付け面の幅は柱では10.5cm、間柱・胴縁では共に概ね2cm~3cmです。ビスはこの幅の真ん中に留め付けるのが理想です。

プロでも大体の位置は予想出来ますが実際の位置は、壁裏下地センサーや石膏ボード用下地探しピン、磁石などで確認します。

下地センサーを使う

下地センサーは木製間柱や胴縁など壁裏の下地にセンサー機器が近付くにつれ変化する静電容量を計測して下地を見つけ出します。

もっと簡単に言うとボードだけの部分と下地のある部分では壁材料の厚みの合計が異なり厚くなっています、その壁裏の材料の厚みの変化する位置を探り出すことが出来る機器が壁裏の下地センサーです。

ホームセンターなどで売っている壁裏下地センサーの価格は概ね1000円程度~1.5万円程度です。値段の差は主に探知深さの差で石膏ボードの場合、安い物で深さ19mm程度、高い物では深さ38mm程度まで探る事が出来ます。また高い製品では10cm程度の深さの鉄筋などの金属も探知できる為、基礎の鉄筋の有無を確認するのに利用する場合もあります。

壁裏の下地を探す程度であれば石膏ボードの厚みが12.5mmですから探知深さは19mmで十分です。

使い方はセンサーを壁に当て計測を開始します。柱や間柱を探す場合は左右横方向に、胴縁を探す場合は上下方向にセンサーをゆっくりと動かします。

何か反応があればその位置にマスキングテープなどで印しを付けます、今度はさきほどとは逆の側から印にむかってセンサーを動かし反応があればまた印しを付けます。印と印しの間が下地の有る範囲となります。下地が柱であれば10cmほど、間柱や胴ぶちであれば2、3cm程度の幅のはずです。

念のため、柱や間柱であれば先ほど計測した位置から離れた上や下の部分でも先ほどと同じ計測をして同じような反応がでるなら間違いありません。

センサーを使う場合に気をつけないといけないのは電線や釘、ビスなどの金属にセンサーが反応してしまうと、うまく下地の位置を見付けることが出来ない場合があり注意が必要です、特に石膏ボードでは下地の位置にビスを打ってボードを固定しますから壁には沢山のビス(金属)が埋まっています。

通常はセンサーで木下地の位置と幅を確認した上で実際に石膏ボードに下地探しピンを刺して下地の有無を確認すると確実です。

石膏ボード用下地探しピンを使う

石膏ボード用下地探しピンは先端に極細の針と針が刺さった深さを測る目盛りが付いた物です。

使い方はいたって簡単で壁紙の上からプスプスと石膏ボード壁にさしてしまいます。下地の無い部分では針は根元まで刺さってしまい、下地があればそこでとまりそれ以上刺さりません。途中で針が止まった場合はその深さを確認します。

石膏ボードの厚みは壁なら通常12.5mmです。天井なら9.5mmが一般的ですのでこの深さで針が止まる場合は石膏ボードの下に下地がある事になります。

プロの手馴れた人が使う場合、壁を軽く叩き音の違いで大まかな下地の位置を確認してプスプスと針をさして位置を確認します。

針は極細なので刺してもあまり目立たないとは言っても穴だらけにするのもどうかと思いますので、先ほどの壁裏の下地にセンサーとの併用がお勧めです。

センサー併用で下地材の中心を狙ってビスを打つととしっかり固定できます。

磁石を使う

この方法は石膏ボードを固定する際に使用したネジの位置を磁石で探し出す方法です。

石膏ボードを固定しているビスは当然下地に固定されていますので、このビスを強力磁石で探し出せば下地の位置が判る訳です。

探し出したビスの位置から柱・間柱であれば上下に1cmほど位置をずらしてビスを打つと確実に固定することが出来ます。

普通の磁石でもビスを見付ける事は可能ですが磁石の反応がわかり難く少し苦労します。下地探しの製品として販売されている物は磁石部分が宇宙ゴマの様になっており近くにビスが来るとそちらを磁石が動いて指すという優れものです。これなら反応のでる範囲が広く探しやすいです。

ただし磁石で下地を探す場合も最後は石膏ボード用下地探しピンで下地の有無を確認する方が確実です。

また、固定のためにビスを打った時に石膏ボードの厚みを過ぎても抵抗が表れない場合は下地の無い場所にビスが入っている可能性があるので確認してください。


「壁にビスを打つ為に石膏ボード壁の木下地を自分でさがせますか。」

「市販の下地探し用具を利用すると作業に若干の慣れが必要ですが案外簡単に見つける事が出来ます。」


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