お気楽☆建築士の住宅問答 blog

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3本足の杉の無垢丸テーブルを購入してみました

3本足のテーブルや椅子などの家具の使い勝手はどうですか。

新築・リフォームされた建て主さんによく言われるのですが「建物がおしゃれになっちゃって今までの家具が合わなくて困ります。(笑)」とのこと。実際は設計の打ち合わせを重ねるうちに建て主さんの目が肥えてしまったのが正しいのですが、そう言われてしまいます。

とは言っても自分でも長らく居間のイメージに合うテーブルが見付からず、居間のテーブルが買えずじまいの状況が続いていたのですが、ようやくネットで見つけた3本脚の杉の無垢材の丸テーブルを購入しました。

サイズオーダーで直径90cmのちゃぶ台を注文、購入時の価格で送料含めて2万円弱ほど。杉の素朴な作りや仕上げにけっこう気に入っていてます。元々、節いっぱいのローコスト杉無垢フローリングの床には繊細な加工や細工の家具では合わないと思っていたので、例えると「酒の仕込み樽をひっくり返した」様なテーブルを探していたらドンピシャな雰囲気なテーブルを見つけた訳です。

今回は3本脚のテーブルを購入しましたが、特に最初から3本脚のテーブルを探していた訳ではありません、このテーブルには少し癖が有るからです。3本脚のテーブルは安定すると昔から言う割りに実際にテーブルを探してみると主流とは言えず珍しいデザインの物だったりします。

3本脚はカメラの3脚などに使う様に床にある程度の凹凸があっても必ずガタ付かずに安定します。逆にそれぞれの脚の長さに違いが有ってもやはり安定します。これは2本脚だとそれぞれの先端の点を通る平面は多数あり平面は自由に回転してゆらゆらしてしまいますが、残りの三点目が決まると必ず1つの三角形に平面が決まるからです。

4本脚の場合は形は4本脚の内3本の脚で三角形に平面が決るとこの平面に合わせて残りの1本の脚の長さを決める訳です。この長さが違うととテーブルにガタツキを生じます。ですので4本脚のテーブルは普通の事なのですが曲がったり縮んだりしない材料で長さを揃えて作らないとガタ付いてしまいます。脚の長さが異なってもガタ付かない3本脚よりも脚の本数分以上に気を使う必要があります。つまり3本脚は少しばかり工作に手間がかからないということです。

ところで、工作の手間が少なくガタ付きが無く床の不陸にも強い特徴が有りながら実用のテーブルでは3本脚が主流にならないのには、安定する反面4本脚のテーブルより転倒しやすいという別の特徴の為だったりします。

同じ大きさの天板で考えた場合、テーブルの脚で囲まれた面積は4本脚より3本脚の方が狭くなりますが、この脚で囲まれた範囲の外側に重心が移動し力が加わるとテーブルは転倒してちゃぶ台返し状態になってしまいます。特に3本脚の丸テーブルの場合は脚と脚を結んだ直線からテーブルの縁までの距離が4本脚の場合より遠くなりますから、テコの原理が働き小さい力でちゃぶ台返しになってしまいます。これは天板の大きさが大きくなるほど、又は3本脚が天板の内側に配置されているほど効果が大きくなり転倒しやすくなります。これを避けるために脚を大きく天板の外側に張り出したり、天板を「おにぎり型」や「L字型」等に変形させてテコの効果を減らす工夫をしています。

今回購入したテーブルの3本脚は天板の外側に張り出していてめいっぱい脚で囲まれる面積を大きくするデザインとなっています。それでも若干の注意が4本脚のテーブルより必要です。

ちなみに今回の購入先はこちら→http://marui-kagu.com/


「3本足のテーブルや椅子などの家具の使い勝手はどうですか。」

「3本足の家具には転倒しやすい欠点があるよ。でも欠点をデザインの工夫で解決する分おもしろいデザインの物が多いね。」

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