お気楽☆建築士の住宅問答 blog

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リフォームの設計を頼んでみよう

リフォーム程度の工事で設計屋さんに仕事頼むのは大げさじゃない?」

最近では住宅新築時に設計事務所に設計・監理を依頼するのは珍しくなくなってきましたが、リフォーム工事となるとまだまだ珍しい様ですね。ですがリフォーム工事と一緒に耐震補強工事を行う場合などはリフォーム工事に設計事務所が関わる機会も増えています。

リフォームで設計事務所と言えばTV番組などでデザインばかりが取り上げられますが、実際の設計者の仕事はそれだけでは無くて、お客さんの希望を読み取り建物の状態を把握したうえで必要な工事を割り出しその中で工事に優先順位を付けて建物の維持管理を無駄な費用無く合理的に計画するのが主な仕事。

また、設計者はお客さんに直接雇われますのでお客さんの代理人として工事費用や工事が始まれば工事内容をチェックもします。当然、工事費用とは別に設計・監理料金が必要にはなりますが、同じ工事であっても設計のチェックが入りますので直接工務店に工事を依頼した場合より工事費用は下がる事が多く設計・監理料は追加費用とはならない例が多々あり、さらに、図面で何をどうするかを工事着工前にはっきり決めてから工事の契約をしますので後々の追加費用の発生を抑えることが出来ますし、追加費用が出てもその費用の妥当性は設計者が必ずチェックしますので安心です。

ところでリフォームを工務店に依頼した場合の見積もりで「最後に20万円サービスしますね」とか「50万円値引きしておきますね」とか言われたことはありませんか。工事内容を変えずに20万円とか50万円とか値引きできるというのはそれ以上に吹っ掛けているかもしれません。図面も資料も無いケースでは見積内容をチェックしようが無いですしね。

設計のチェックが入った工事では設計事務所は工務店の工事原価までほぼ把握出来ます。このような場合では値引きは難しく工事金額を下げる為には工事の項目を減らす事になります。

例えば同じ工事を設計に依頼して300万円の工事で設計料が50万円としても図面も無くドンブリ勘定で工務店に350万円と請求される場合とではどちらも金額的には差が無くその上設計に頼めば設計者による各種サービスを受けられる訳ですから明らかにお得と言えますよね。

50万円をこっそり見積もりにのせられていたとしてもお客さんには見抜く事が難しいでしょう。そこで設計事務所の登場です。


「リフォーム程度の工事で設計屋さんに仕事頼むのは大げさじゃない?」

「風邪の時、ドラッグストアで市販の風邪薬を自分で選んで飲むか、医師の診察を受けて適切で効果の高い薬を処方して貰うかの違いかなあ。費用は大して変わらないけど、どっちがより安心かと言った感じかな。」

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