お気楽☆建築士の住宅問答 blog

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市役所で水害ハザードマップを確認してみる

土地を探していますが敷地の洪水被害の有無はどう調べるとよいですか?

台風18号が近づいてきました。テレビニュースによると過去10年間で最大だそうです。しかもルート図を見ると直撃コースです。とりあえず家の周りを片付けて風で飛ばされないよう対策をしておきました。

台風の心配事と言えば強風の他に洪水があります。洪水は地勢の影響が大きく家自体で対策は難しいのですが、敷地を購入する際や建て替えの際に幾つかの用心できる事もあります。

一昔前までは、建物を設計する際にはご近所さんに過去の洪水の有無などを聞いて設計に反映していましたが、最近は各市町村の防災課等に「水害・洪水ハザードマップ」が備え付けられる様になり土地の購入や建物の建て替えの際には大いに役立ちます。

これは過去の水害や想定される洪水の被害地域を地図上にプロットしたマップで水害の恐れのある地域が一目瞭然です。ハザードマップは市町村のホームページで公開されていますので敷地を購入される際や建て替えの際にはぜひとも確認してみてください。

ところで、新築の建物で出来る洪水対策は「床上浸水を防ぐ」に尽きます。浸水高さが床上と床下では復旧費用が大きく異なるのはなんとなく想像できますね。

ですので、対策の1つは床の高さを上げる事です。方法としては、「敷地に盛り土をして地面を上げる」「基礎高さを高くして床を上げる」の2つが主になります。

盛土をする場合は擁壁や地盤改良が必要になりますし、基礎を高くする場合は1階床から外に出るのに階段が必要などのデメリットがありますが50cm程度の浸水が予測される地域では確実な方法です。

また、50cm程度の床下浸水の場合では建物に水が浸入するルートは床下換気口やお風呂などの排水口などから水が浸入する事があります。新築の場合でしたら床下換気口を無くし土台パッキン工法などで床下通気を確保する事である程度浸入を防ぐことが出来ます。また、既存の住宅では土嚢などで床下換気口を塞いで対策します。

土嚢を用意するのは大変だとお思いの方も多いとは思いますが、最近は水を吸って膨らむ土要らずの土嚢もあり備えておけば安心ですよ。

お風呂なども栓をして水を床上まで水を入れておいたり排水口を土嚢などで塞ぎ逆流を防ぐ事が考えられますがこちらはあまり効果的では無いかもしれません。


「土地を探していますが敷地の洪水被害の有無はどう調べるとよいですか?」

「市町村の防災課などでハザードマップを公開していますので土地の購入・新築・建て替えの際に参考にしてください。」

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