お気楽☆建築士の住宅問答 blog

家創りからリフォーム・リノベーション、維持監理、生活の工夫まで気ままに書き連ねた建築設計士のブログ

補助金額より高い補助金申請料!?

工務店に耐震補強の補助金申請をお願いしたら補助金額より高い補助金申請料が必要と言われました・・・!?

へんてこな話ですが工務店さんの話は嘘ではありませんし、騙している訳でもありません。通常、新築の場合でも工務店さんは建築確認などの手続きを設計事務所に外注します。今回の耐震補強の補助金申請も設計事務所に外注したのでしょう。

こう書くとまるで設計事務所がボッタクリみたいに見えますが実際はそうではありません。例えば私の事務所で設計・監理を担当した耐震補強物件では補助金申請をする場合でも役所の往復代金程度しか頂いていません。また、書類作成費用などは必要ありません。

これは、そもそも設計・監理業務で作成する書類=補助金申請で必要な書類で、役所も設計・監理の報告書を補助金の執行に求めているだけです。役所からすれば書類は「当然あるでしょ」「耐震工事をするなら当然必要でしょ」と言っているだけです。

工務店さんなどは建材メーカーの工法(一般工法より部材費用が高い場合が多い)のマニュアルを読みながら、我流で耐震設計プログラムを走らせたりしている場合もありますが、役所にマニュアル通りに施工した証拠を求められ、また耐震計算結果の根拠を厳しく求められてしまうともうお手上げ状態です。だいいちそんな資料をまとめる費用は貰ってませんのでどうしようもありません。

外注で補助金申請を依頼された設計事務所からすれば施工の終わった耐震補強工事の設計・監理業務を後から行う訳ですし、その工事の内容を自分の名前で正しく行われたと証明しなければなりませんから設計・監理料金に近い費用が発生します。そもそも、ちゃんと資料を残していない場合などは業務を断わらなければなりません。


「工務店に耐震補強の補助金申請をお願いしたら補助金額より高い補助金申請料が必要と言われました・・・!?」

「耐震補強の補助金を利用する場合は当初から設計事務所に関わってもらう方が補強の選択肢も多く費用的にお得になるケースが多いといえますよ。」

■■■ このエントリーの関連記事 ■■■

「アイリスオーヤマ「緊急地震速報機 EQA-001」を使ってみた
木造住宅の耐震診断と補強方法の12年改訂
住宅の基礎鉄筋センサーを使ってみました
4寸角柱の隅柱と通し柱の話
4寸角(12cm角)の柱の話
耐震補強は部屋が狭くなる?
震度8の大地震って・・・
地盤改良を安く済ますには?
基礎巾15cmの話

【外部リンク】誰に託そう我が家の夢
【外部リンク】建築設計事務所の使い方